6V6は出力はそれほど大きく取れませんが、音が良いことで知られた銘ビーム管です。このアンプは6V6をUL接続のプッシュプルとして製作したものです。UL接続は5極管接続に比べて最大出力は低下しますがその分音質が向上するような気がします。回路的には初段を6SL7(1/2)として電圧増幅し次段の6SL7(1/2)でPK分割による位相反転を行い6V6をドライブしています。また出力トランスの2次側から初段のカソードに出力をフィードバックし、およそ6dBの負帰還を施しています。出力段は自己バイアスとしているため出力管を変えた場合でも面倒な調整が不要となっています。
このアンプの特徴は何といっても出力トランスで、6Wの出力に対して推奨容量40WのハシモトHW-40-8を用いて余裕を持った出力回路を構成していることです(回路構成が同じなら特性が良く、容量が大きな出力トランスを使用したほうが音質が向上するように思います)。また電源トランスおよびチョークにもハシモト製を使用し余裕のある電源回路を構成しております。また内部写真からも分かる通り高性能なパーツを選んで使用しております。
このアンプは自家用として7年ほど前に製作し、折に触れてシステムに入れて使用しておりました。近年は夏場の暑い時期に発熱量の多い6550PPに換えてマルチアンプの低域用アンプとして活躍していました。今年4月より仕事環境が変わり使用する機会がなくなるため、どなたか利用していただける方がおられましたらお譲りいたします。なお、このアンプは私の使用環境に合わせて製作したため入力に音量調整のための可変抵抗を設けておりません。ご使用の際はプリアンプまたは音量調節用のアッテネーターをご用意ください。このタイプのアンプは構造が単純なため滅多なことでは故障しませんが、不具合が起きた場合には当方が元気でいる限り面倒を見させていただきます。電気的特性は以下の通りです(左右両チャンネルとも)。
残留雑音：0.2mV(入力ショート)、周波数特性:5Hz(-0.4dB)～100kHz(-3dB)
出力電力：6W(最大出力時の歪率：0.89%)
使用トランス：HW-40-8(ハシモト)、PT-180(ハシモト)、C-10-200W(ハシモト)
お付けする真空管：6SL7(Sylvania)、6V6(National Electronicsの印刷がありますが多分ロシア製)
また落札された方には簡単な使用説明書、回路図、および詳細な特性表をお付けいたします。なお、このアンプは当方の都合で出力インピーダンスを8Ωに設定しておりますが、他のインピーダンスをご希望の場合には4Ω、16Ωに変更することが可能です。
以上が当アンプの説明ですが、入札にあたり以下のことをお願いいたします。
音質についてのクレームはご容赦下さい。また素人作りですので、シャーシに加工時に付いた細かい傷が幾つかありますが、これもご容赦いただければ幸いです。
落札されたアンプの発送は送料着払いの宅配便を予定しております。以上のことをご理解のうえ、ノークレーム・ノーリターンでの入札をお願いいたします。