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【初代田辺竹雲斎 (1877-1937)明治-昭和時代前期の竹工芸家。
家はもと摂津尼崎藩(兵庫県)の藩医。初代和田和一斎に竹編みの技法をまなぶ。
唐物風の制作を得意とす。名は常雄。
24歳の時、和一斎のもう一つの号であった竹雲斎を譲られ独立する。
初代竹雲斎は竹エだけでなく、華道や煎茶道にも励んだ。
華道は大阪住吉の服部松雲斎に習い、のちに正風青山流家元を継承。
また煎茶道は当時の籠師の素養であり、富永潤泉から花月庵流煎茶の皆伝を得ている。
明治36年 (1903) 第五回内国勧業博覧会に出品。
その後数々の博覧会等で受賞を重ねる。
明治43年 (1910) 多くの茶人を翡出し、
芸術に理解の深い町である堺に居を移す。
明治末期初代竹雲斎は柳里恭(りゅうりきょう)の画と出会う。
文人画家柳里恭との出会いは、文人籠本来の精神と自由な創意を彼に与えた。
華道も深く理解した彼の感覚が柳里恭の花籠図に引き寄せられたと思われる。
このことにより柳里恭式という独創的な花籠が生まれた 。
大正3年 (1914) 大正天皇の大阪府行幸の際、
竹雲斎の「柳里恭式釣り花籠」と「丸型柳里恭式釣り花籠」が展覧を賜り献納された。
大正14年(1925)パリ装飾美術博覧会にて「柳里恭花籃」が銅賞を受賞。
作家として地位を確立し、竹工芸家として初めて個展を開催した。】
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